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このたびの令和8年熊本地震により被災された皆様に、謹んでお見舞い申し上げます。また、お亡くなりになられた方々とご遺族の皆様に、心よりお悔やみ申し上げます。
aiESG代表で九州大学主幹教授の馬奈木が、令和8年熊本地震に関する衛星・人口データ分析を九州大学と共同で実施いたしました。
■分析のポイント
①災害直後の支援における課題
大規模災害の発生直後には被害状況や支援ニーズの情報が不足する「情報の空白」が生じ、酷暑下で冷房を失った高齢者をはじめとする健康リスクが高い人々への迅速な支援が困難となることが大きな課題となっています。
②定量的なリスク・必要リソースの推計
熊本地震を対象とした分析により、冷房の喪失が被災高齢者の30日間の死亡リスクを上昇させる可能性を示し、保護に必要な電力および冷房資源を定量的に推計しました。
AIと空間データを活用して脆弱性の高い地域を事前に特定することで、災害時の迅速な緊急支援だけでなく、防災投資やインフラ分散を促進することの重要性を提言いたします。
■分析の背景と概要
本分析は、災害時の見えにくいリスクをデータに基づいて把握し、限られた支援資源を効果的に配分するための科学的手法を提示するものです。
住宅被害によって冷房機能を失う可能性のある高齢者の分布、必要な冷房能力・電力需要、冷房喪失による健康リスクを定量的に推計できることを示しました。本手法は、災害直後の緊急支援計画の策定や、被災リスクの高い地域を事前に特定するための有効な情報基盤となります。
また、衛星観測データ、国勢調査メッシュ人口、建物・避難所情報、自治体の被害報告、気象観測データ等を空間的に統合し、8月3日時点の被害報告による住宅喪失から高齢者曝露、冷房需要、死亡リスク上昇までを一連のモデルとして推計しました。AI・空間データを活用することで、災害時に優先して支援すべき地域や必要なインフラ量を可視化する枠組みを構築しています。
■詳細データ・推計結果
本分析ではデータを統合し、建物の曝露量と震源からの距離に基づいて36,657の国勢調査秘匿処理グループへ配分しました。その上で、関連する65歳以上人口、30日間の冷房ニーズ、電力需要、および同一の屋外気温下における「有効な冷房あり」と「なし」の死亡リスク差を推定しました。
【8月3日時点での公開情報に基づく推計結果】
・機能的に喪失した住宅: 303.5棟
・影響を受ける高齢者(65歳以上): 246人
・通常時有効な冷房を使用するために必要な電力: ピーク冷房能力 34.6kW / 1日あたり 622.5kWh の電力(人一人あたり)
・死亡リスクへの影響: 有効な冷房がない場合、モデル上の30日間死亡負荷は 5.34%上昇(感度分析範囲:0.67%〜10.01%)
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